平甚に来ていただいたお客様との想い出を綴った店主の回顧録。 お問い合わせへ 平甚電話番号:0575-65-2004
そばの平甚玄関写真:吉田川の河畔からの眺めを楽しみながら、打ち立てのお蕎麦を召し上がっていただけます。
 
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  ◆ 平甚のお客様色紙コレクションの中で、とりわけ古い一枚がある。これは、昭和31年6月に郡上八幡を訪れたイサム・ノグチ氏がサインのみならず、平甚のそばを書いていただいた貴重な色紙である。
 この時分はまだ先代の頃で、私がお会いした訳ではないのだが、世界的に有名な彫刻家で、プロダクトデザイナーでもあったイサム・ノグチ氏がこの郡上の地へ足を伸ばし、この平甚の蕎麦を召し上がっていただけただけでも感慨深いものがある。
 色紙は、蕎麦を箸で持ち上げた瞬間をとらえた楽しい筆画である。
 
   
     
  ◆直木賞作家、山口瞳氏が執筆された『酔いどれ紀行』。その執筆活動の拠点の一つとなったのが「郡上八幡・そばの平甚」であった。氏は、一週間余を郡上八幡で過ごされた。禅宗のお坊さんも一緒に・・・。そのお坊さんが『酔いどれ紀行』の挿絵を描かれた。
 両氏は、毎日昼頃になると平甚へ訪れ、昼飯を食べ、酒もよく飲んで帰られた。
この色紙は、山口瞳氏によって、小説新潮に紹介された時に書いていただいた記念色紙である。
「平甚が甚平着ているあつさ哉」甚平のいやに似あう男である。・・・・・・(小説の一部抜粋)
 
 
 
   
     
 

◆郡上八幡大寄席は32回で千秋楽を迎えた。始まりは今から34年前。
入船亭扇橋さんが代表を務める「やなぎ句会」のご一行が郡上八幡へ訪れた。
この会は永六輔さんをはじめ、大西ノブユキさん・小沢昭一さん・桂米朝師匠・矢野セイイチさん、などそうそうたるメンバーで知られている。その「やなぎ句会」の集いの場所として私の店を食事も兼ねて使ってもらっていた。
 腹を満たせながら話にも花が咲き、翌年は落語をやろうということになった。「郷土文化誌 郡上」のメンバーと一緒に私も世話役となり、名付けて「郡上八幡大寄席」が始まった。
 これが32年間、今年まで続けられたということである。もちろん昼食は毎年平甚で食してから大寄席に向かうようになっていた。こんなにも長く付き合ってこられたことを大変光栄に思う。

【来店時】  
小沢昭一さん 1977年8月3日
桂小三治さん 1977年6月8日
米朝さん 1977年
永六輔さん 1977年8月13日

 

 
 
 
 
 
 
 
  永 六輔さん   桂 小三治さん   小沢 昭一さん  
 
 
 
   
 
     
 

◆加賀友禅の人間国宝・水野博氏が来られた時のこと。この時もさすがだと感嘆したものだった。蕎麦を召し上がっていただいたら、色紙はないかと訊ねられたので早速色紙とマジックインキをお渡しすると、あっという間にサラサラと伊勢海老を描かれた。
 その後、氏は箸の先にそばつゆを付けて、それでみごとに彩色をされたのだった。なるほど、こういう手があったのかと、このアイデアには只々おそれ入りました!それがこの色紙である。

【来店時】
加賀友禅画家(人間国宝) 水野 博先生 1974年1月18日

     
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